今回は、くるりの10曲。ふたりから5人になったくるり。くるりというバンドの魅力って、まず一つあるのは、音楽性の多様さですよね。一つの盤の中に、如何に音楽的な実験と挑戦を詰め込めるか。『ワルツを踊れ』までの作品というのは、特にそれを言われ続けてきたバンドだった。しかし、『魂のゆくえ』以降のアルバムは、あからさまな実験や音楽的な挑戦があった作品ではなかったんですよね。今回の『ベスト オブ くるり / TOWER OF MUSIC LOVER 2』は、そうやって語られる時代は完全に終わったという、バンド側からのステートメントなのかなとも思った。もちろんふたりの時代の終わり、5人のくるりの始まりのために、っていうのもあるだろうけどね、雑誌で言われている通り。

10曲には入れなかったんだけど、“踊りませんか次の駅まで”とか、最高っすよ、もう。たった一曲のタイトルが持つ破壊力として、こんなのおかしい(笑)。では、さっそく。

10.“ANARCHY IN THE MUSIK”

前半が特に音楽的な実験でしめられている『ワルツを踊れ』。
その5曲目。
『ワルツを踊れ Tanz Walzer』

09.“奇跡”

最新シングル。映画『奇跡』主題歌。
『奇跡』

08. “ばらの花”

7thシングル。くるり楽曲の中でも最もポピュラーな1曲。
『ばらの花』

07. “WORLD’S END SUPERNOVA”

9thシングル。
『WORLD’S END SUPERNOVA』

06.“春風”

5thシングル。
『春風』

05. “Ricochet”

8thシングル『リバー』のカップリング。
『リバー』

04.“ロックンロール”

13thシングル。
『ロックンロール』

03.“ワンダーフォーゲル”

6thシングル。
ロック系クラブ・イヴェントで、
いまだに最も高い沸点を記録し続けているこの曲。
『ワンダーフォーゲル』

02.“犬とベイビー”

<ベイビー 俺のこと嫌いにならないで>ですよ。この曲のシャウトが本当にグッときちゃう。この歌ってる人泣くんじゃない?と考えているうちに、結局自分が泣きそうになっているという。『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』

僕ね、奥田民生で一番好きな曲って“マシマロ”なんですよ。でもたぶん、本人からしたら「そんな曲を一番にしてくれるなよ」
っていう話なのかもしれないなって思うんだけど。で、この1位もそういう曲なのかもしれない。

01.“pray”

元々大好きな曲ではあったんだけど、震災以降の自分が持っている空気に一番マッチしているのかなぁ、と。
http://www.uta-net.com/user/phplib/Link.php?ID=70287

『さよならリグレット』
このシングル凄過ぎるんですよ。“京都の大学生”も入ってるからねえ。

改めて思ったのは、僕は、「ダメ男の岸田繁」が好きなんだなぁ、と。“犬とベイビー”とか“Ricochet”なんか思い切りそれだよね。たまらん。とかなんとか書いてきましたが、結局のところ、僕が一番好きなくるりのアルバムは間違いなく『ワルツを踊れ』です。

おさらい。

01.“pray”
02.“犬とベイビー”
03.“ワンダーフォーゲル”
04.“ロックンロール”
05.“Ricochet”
06.“春風”
07.“WORLD’S END SUPERNOVA”
08.“ばらの花”
09.“奇跡”
10.“ANARCHY IN THE MUSIK”

やっぱり、くるりのアンセムが好きです。驚くくらいシングル曲ばかりだった。えええーと思う人もいるだろうけど、こんなものはね、毎日変わっていけばいいんですよ。京都繋がりで、京都の若いバンド、THE WORLD WILL TEAR US APARTという人たちのことがすっごく気になっているので、ここで紹介しておきます。

http://thesekaizu.blogspot.com/

特にサウンドクラウドの一番上にある“Goodnight”っていう楽曲。ダブっぽい曲に対してこういう日本語を乗せるのって、
ちょっと面白いなぁと思って。稀有な存在なのではないのかな、と。勝手に期待大。