紙の編集者の方、特に20年以上その道だって方は、ひとり残らず図書館みたいな人ですよね。知識の貯蔵庫なわけです。どうも、くいしん(@Quishin)です。

今日は身の回りにいる尊敬すべき凄腕編集者から感じたことを簡単にまとめてみます。自分よりも年上の方と話してても自分と比べて「あ、こういうところはあんまり知らないんだ?」って思うことありますよね。誰だって詳しい分野とそうじゃない分野があるから当たり前です。でも編集者にはそれがない。

1.知らないジャンルはない、トークは自分の得意分野にもっていく

たとえば「音楽の話」となった場合ぼくは音楽雑誌、ロック雑誌と呼ばれる雑誌で働いていたことがあるので、特に90年代以降の日本のロックシーンの知識にはそこそこ自信があります。でも話し始めると、結局ジャズとかボサノヴァとか、あるいは「70年代の日本のロックってこうだったよね。で、今でも有名な◯◯さんのうしろでギター弾いてた◯◯さんってのがいてさ」と、うまい具合に話をもっていかれてしまう。

『ロッキング・オン JAPAN』という雑誌を持ちだしたのに、『STUDIO VOICE』という雑誌に編集されてしまうというか笑。トークスキルが高い、と言ってしまえばそれと似たようなことなんですが、自分の得意な分野に話の筋道を編集されちゃうから、どんな話でも楽しくて意義あるものにできちゃう。

2.場をつくるのが好き

飲み会の幹事やるの好きな人多いと思う。あれって、「場を編集する」ってことですよね。お店のセッティングをするにも、駅からの距離とか偉い人が来やすいかとか考えなきゃいけないことはたくさんあると思うのですが、それって「編集」だよなあ、と。出版社や編集プロダクションがイベント制作やるのも多いですが、そもそもは「場を編集する」がしたいんじゃないかなあとか考えます。

3.人との繋がりをつくるのが得意だし、好き

で、そういった場で、人を紹介するのが好きだし、上手い。人を人に紹介するのって、難しくないですか? ぼくは下手くそだと思う。なんか、「この方が◯◯さんです」と言ったあとに棒立ちしてしまっているような笑。気をつけたい。編集者はこれが凄く上手い。そして、「この方とこの方を繋げるとこういう化学反応が起こるぞ」ってのを凄く考えていて意識している。だから「Aさんは映画監督の◯◯さんが好きなんですよ、Bさんもお好きでしたよね」これを凄く高度にやれる。

まとめ

ふと思った「本物の編集者の見分け方」。ざっくり言うと「トークの編集」「場の編集」「人と人の繋がりの編集」。これらが好きだったり、得意な方は本物の編集者なはず。だって知る限り、見てきた編集者にほとんど当てはまってる。逆に、「編集に携わりたい」という人が考えなきゃいけないのってこの辺りだよなあとも思う。どうも、くいしん(@Quishin)でした。読んでくれた方ありがとうございました。ツイッター(@Quishin)はフォローお気軽に!