湘南T-SITEにいってきました。T-SITEってのは、日本にふたつしかない、蔦屋書店(雰囲気のいいTSUTAYA)の業態の名前です。ん、ちょっと違うか? 先日地元神奈川の友人らが代官山に遊びにきていたので顔を出したんですが、その時、話したところによると「T-SITEは日本にふたつしかない。代官山と、最近できた湘南だ」ってことらしい。
函館蔦屋書店や、武雄市図書館はT-SITEじゃないの?という疑問が浮かんだ。ぼくはてっきり函館の蔦屋書店(いったことない)もT-SITEなのかなと思っていたので、そこの違いを確認したい。
代官山 蔦屋書店を中核とした生活提案型商業施設
T-SITEとは、本・映画・音楽といったカルチュア・コンテンツを中心に豊かな生活を提案する「ライフスタイル提案型商業施設」です。代官山 T-SITEは、その開発段階で、代官山に住む方や代官山で働く方々に「どのような施設がほしいか」というアンケートをお願いしました。1位はカフェ、2位は本屋・・・・と続き、街の皆さまが望んでいるものをほぼすべて集結させて、小さな街を作り上げました。
4,000坪の緑豊かな敷地に、代官山 蔦屋書店をはじめ、レストラン、カメラ店、電動アシスト自転車専門店、ペットサービス店、玩具店などが点在し、気持ちのよい散歩道でつながっています。
【代官山 T-SITEのショップ】
代官山 蔦屋書店
IVY PLACE(飲食)
代官山 北村写真機店(カメラ)
代官山 Motovelo(電動アシスト自転車)
GREEN DOG 代官山(ペットサービス)
ボーネルンド 代官山店(輸入玩具&子ども用家具)
松倉 HEBE DAIKANYAMA(クリニック&エステ)
キャップスクリニック代官山T-SITE(小児科&内科)
代官山 T-SITE GARDEN GALLERY(多目的スペース)
(120台の駐車場完備)
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)、つまりTSUTAYAやってる会社のWebサイトから引用。これが代官山T-SITEのアバウトページの文章。だいたいわかった感じがします。T-SITEは蔦屋書店を内包した施設だで、函館は“代官山 蔦屋書店の意思を引き継ぐ全国展開の1号店”ということなので、あくまで蔦屋書店ってことらしい。湘南の場合はT-SITE。そこに入ってるショップはこんな感じ。
今日は「湘南に住んでいたことがあって湘南をよく知っている人」「代官山T-SITEの徒歩圏内に住んでいる人」という立場から、湘南T-SITEの感想をざっくりと。
概要はこちらで。
結論から言うと「代官山よりも地に足がついていて、“暮らし”を感じさせる」って雰囲気。湘南は本が雑貨で、代官山は本がアートとして扱われている、っていう言い方でもいいかもしれない。
参照:湘南T-SITEに行って改めて実感した「本は雑貨になるべきだ」ということ。
代官山にとっては飾りだけど、湘南にとっては日常の一部、とか。どちらがいい悪いではなく、それぞれの役割で、「代官山ライフ」ってのは、それなりに日本中の憧れの暮らしでなければならない、というところがありますもんね。ほとんど全部言えた。以下蛇足。
椅子がない
ぼくが思う代官山蔦屋書店の大きな特徴って、いたるところに椅子があって、いつでも座って本を買わなくても立ち読みならぬ座り読みできるスペースがたくさんあるところだと思うんですが、なぜかそれが湘南にはない。カフェがいくつかあったり、つくりものをしたい人のためのfab spaceってのがあるからそれでいいのかもですが、「全然本が最優先じゃないのね」って感情を代官山に初めていったとき以上に思った。どうしてこういう設計なんだろう?の自分なりの答えが以下。
そもそも湘南人は本を読まない
本なんかより、海や山や風や波音やサザンオールスターズから得られるもののほうが大きいですからね。神奈川人・湘南人はそれを肌感覚でわかってる……笑。神奈川と言えば、湘南爆走族よろしく、ヤンキーの巣窟で、ちょっと民度の低いスポットにいくとマイルドヤンキーばっかり(バカにしているわけではなく、どちらかというと自戒の意を込めて)。なので、湘南T-SITEにいた人たちを見て思ったのは「あんたらどこにいたんや!」ってこと。20代から60代まであらゆる世代の「ちょっとだけ文化的意識の高い人たち」が集まっていた印象です。
神奈川は県民が本を読まないワースト1
参照:各都道府県の全国ワースト1位を地図化 / あなたの住む都道府県は?
手仕事
ついでにもうひとつ。「手作り」「手仕事」みたいな流れは大きいって話。
ファブスペースには、レーザーカッターや3Dプリンター、UVプリンターなどのデジタル工作機械があります。商品づくりの場で活躍するこれらの機械をお客さま自身が操作して、アイディアを形にすることができます。初めての方もご心配なく。専門のスタッフがあなたのものづくりのサポートをします。ぜひお気軽にお声かけください。
機材・素材の紹介
一体何が作れるの?
湘南T-SITEで購入した商品をカスタマイズしたり、素材を購入してゼロからのものづくりをすることができます。このスペースを使って、あなたのアイデアにかたちを与えてみてください。誰かへのプレゼントに、自由研究に、あるいは日々の生活に。自分でつくることで、身の回りをほんの少し豊かにしてみませんか?このWEBページで、これまでにお客さまがつくった作品をご覧ください。きっと新しいアイデアに出会うことでしょう。
これがfab spaceの解説。
ほぼ日が言っていることのひとつとして、「手仕事いいよね」に加えて「自分でつくろー!」ってのがあるんですけど、そういう流れが大きくなってきたなあって思う。たとえば以下のような感じ。
参照:あんなカバーにこんなカバー、自分で作ったカバーなんです。ほぼ日手帳自作カバー大特集!
湘南T-SITEのテーマで言うと「スローライフ」にこれが内包されてるのかも。DIYとか。
大きくテーマは三つ
・スローフード、スローライフの提案
・趣味とデジタルライフの楽しみ方の提案
・親と子のコミュニケーションの提案
これは経済状況とか、たとえば食の問題とかと繋がってくるのも大きいんだけど、もうひとつ、「てづくりのもの」って「SNSで紹介しやすい」ってのが大きいですよね。これはこれでもう1エントリ書きたいテーマ。以下のツイートの文脈に「手仕事」ってのも乗っかってくると思う。
去年のハロウィーンが顕著だったんですが、SNSでのバイラルが現実を超えるんじゃないかってくらい、SNSは日常の中で大きな力をもってて、バーベキューとかフェスとか楽しさをシェアできる娯楽が優先される。神奈川では雪が降ってて「おせちなどのお正月文化<天候」みたいなことが起きてる。
— くいしん (@Quishin) 2015, 1月 1
あとは、代官山のように独立した施設ではなくて、Fujisawa SSTというパナソニック(パナホーム)の住宅事業の一部としてそこにあること、ってのが実は文脈として凄く重要なんだけど、それはまた今度書こう。ここに「エコライフ」みたいなもんが絡んでくる。
こうしてだらだらとした雑文で、しかも風呂敷広げて回収しないで終わっていくブログやめよう……今年の抱負はこれで! どうも、くいしん(@Quishin)でした。読んでくれた方ありがとうございました。ツイッター(@Quishin)はフォローお気軽に!