今年もやってまいりました、ハイパーリンクチャレンジの季節。ハイパーリンクチャレンジとは「なぜウェブコンテンツにアワードが存在しないのか?」を発端にスタートした企画。どうも、くいしん(@Quishin)です。

その一年で自分が一番素晴らしい記事を選んでバトンを回していくという、古き良き「mixiバトン」を彷彿する一大プロジェクトです。もっと詳しいことが知りたいという方は以下から詳細をご確認ください。ウェブ編集界の鬼才、長谷川賢人さんによる文章です。

なぜ自分が書いているかというと、勤め先の社長からバトンが回ってきたからです。なかなか近距離から回ってきましたよね。リレーでバトンを渡されたというよりは、リュックの中にいつの間にかバトンを入れられていたような感覚です。

というわけでさっそくですが、2本の記事を選びます。

1本は他社によって制作された記事、もう1本は自らが執筆・制作に関わった記事を選ぶ

昨年より引き続きバーグハンバーグバーグに圧倒され続けた一年

僕が2016年、一番素晴らしいと思ったのはこの記事です。

この記事はもう全方位的にめちゃくちゃおもしろいですね。ケチをつけようがないです。

アイキャッチの時点で、「子どもの頃のことを聞かせてください」からのArufaさんの第一声「え? そんな昔の話からするんですか?」の時点で、抱腹絶倒ですよ。

僕もそうですが「その人の人生について聞く」みたいな機会が多い聞き手にとって、「子どもの頃のことを聞かせてください」って自分でも言ったことがあるはずなんですよ。だからそこに対して「そこから?」と言われてしまった気がして、笑っちゃいました。

砂場の砂を食べるパフォーマンスをして人気者になり、そのときのニックネームが「ヤバいマン」とか、他は全員“関口メンディー”とか、ボケの応酬にも関わらず大外しが一切ないんです。

からの、ARuFaさんとヨッピーさんのエピソードで泣かされ、「ドラマが必要なんですよ」の話はめちゃくちゃためになり、「入社初日に3時間遅刻しました」からの悪びれない表情で「Next Page」ですよ。ここでページをめくらせるんですよ?

わかりますか。絶妙です。ページをめくらせるタイミングが絶妙なんです(これはCINRAさんの編集術かも)。こんなにも「次のページへ」を気持ちよくクリックできることってなっかなかないですよね。普通は「次のページへ」のボタンを押すことって、いちいちストレスになるはずなんです。

なんだかずっとネタバレするのも気が引けてきたのであとは実際に読んでみてください。

自分が書いた記事はカツセさん!

2016年4月から、これからの暮らしを考えるウェブメディア「灯台もと暮らし」というところで記事を書いているのですが、一番思い入れが強いのはこちらです。

自分でこうやって言い出すのもなんですが、「(同じ業界で活躍する)近しい人を取材して記事として形にする」って難しいです。というか悩みます。本当は「作家さん」とか「アーティスト」のほうが、企画や切り口さえしっかりしていればちゃんといい記事になるのが簡単だったりする……というか、僕の場合はこれまでの経験的にそうやって考えるんです。

もちろんアーティストやミュージシャンやタレントに取材するのは気を使うし、事前の下調べしなくてはならない範囲が多くて工数もかかるけれど、正解が見えていた。

でも、距離の近い人や、一般の方に取材するのは、経験が少なかったこともあり、悩みました。

これは編集部メンバーにもあまり話したことがないような話ですが、入社から数ヶ月のときに灯台もと暮らしの記事を書いているときは「これで……いいのか……」感が強かったです。いい悪いの判別が全然つかなかったんです。これたぶん、有名人相手なら最初から判断できてたと思うんですね。なんでかって(経験値というのもあるけど)、そこらに正解がたくさん転がってるから。最近はだんだんわかってきましたけどね。ちょっとずつ。

で、今回の場合はカツセさんなのですが、同じ業界で職種もほぼ一緒で、でもツイッターのフォロワーは6万人以上いる有名人で何度か取材も受けている方……かつ何度か一緒にお酒の場とかもご一緒していて顔見知り、というパターン。だからこそ中途半端な記事になってあまり読まれない、というのは最悪なので絶対にたくさんの人に読まれたい、という意気込みだったわけです。

「たぶんカツセさんはシェアしてくれるだろう」と考えれば、ぶっちゃけそれだけである程度読まれるんですよ、これは正直な話。でもだからこそ、どこまで多くの方にきちんと届けられるかというのはすごく考えました。企画的にも、カツセさんはたまに「僕は大企業のレールを外れて〜」的なことを言っているのでこういうテーマならいい話が聞けるだろう、と考えてオファーさせてもらいました。

SNS上の影響力を持ちたいんです!という声をよく聞くのですが、「自分がタレント性を持つ」を最優先にしたいのだとしても、「ひたすらみんな(と呼ばれるひとりひとりの個人)の気持ちを考える」とか、もうちょっと広告的に言えば「大衆の真理を考える」をやってやってやりまくるしかない。

それはホント、カツセさんのお話をうかがって、原稿のやりとりをして、改めて思いました。たったひとつのツイートや言動、またはひとつの記事にどういう文脈を持たせて、工夫して、考えて、放っているのか。勉強になりまくりました。

あとは、公開タイミングがkakeruの連載とほぼ同じだったから、いつ公開しよう、という話が出たりとか。

  • 「恋と呼ぶには淡すぎる」1日目(12/5)|カツセマサヒコ作

たぶん僕も含めてこれを読んでいるほとんどの方よりカツセさんは「ネット上の発信」について工夫していると思う。「見習わなくては!」とめちゃくちゃ背筋が伸びる思いでした。

これはいまだによくわかってない人がいそうなので言いますが、カツセさんやさえりさんは人よりたくさん工夫しているから人より勝っている。だたそれだけだと思います。

一番素晴らしかったメディア

自主的にこんな段落をつくってみました。

バーグさん!バーグさん!バーグさん!という感じになってしまうのであまり言いまくるのはどうかなと思いつつ、今年一番好きなメディアはジモコロでした。特にこの記事は、普段よく触れている中目黒で、しかも「インターンの方が書いた」ということで、すごいなと。企画の立て方、目のつけどころがすごいなと。

これは自分に対する戒めの意味も込めまくって言いますが、現在のウェブの記事をつくる力がある人たちって、ヨッピーさん、Arufaさん、が圧倒的二強ですよね。その次以降もすごい人たちはたくさんいるのですが、こちらのおふたりがすっごく先を走っていて、他はみんなそのあとを追いかけている印象です。

だからこそ僕はとにかく企画にこだわるしかないなーって思うわけです。そういう意味で、一歩抜きん出ているメディアはジモコロだと思いました。

バトンを回します

(1)カツセマサヒコさん

https://twitter.com/katsuse_m
というわけでカツセさんに回します。なぜなら純粋に、僕が今一番「今年一番素晴らしかった記事」について聞きたいからです。

 

(2)しもつーさん

https://twitter.com/shimotsu_
去年はバトンをもらったので、今年はお返ししたいな、と。彼は今年独立してウェブメディア業からウェブ制作業へと本職という意味ではかわっていますが立ち上げた会社でも毎日ブログを書いていてすごい。

 

(3)よっしーさん

https://twitter.com/yosshimusic
もうひとりは若い人がよいなあと。95年生まれ。来春から、某有名オウンドメディアを抱えたサービスの会社に入社が決まっているそう。音楽の趣味も僕と近いので、めちゃくちゃ気が合う。若くて通な視点で、どんなものが刺さったのかな〜と純粋に聞いてみたい。

そんな感じです。

どうも、くいしん(@Quishin)でした! 最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました!

#HyperlinkChallenge2016