改行は呼吸のように。自然でなければ、読み手だって息がつまる

公開日: : 最終更新日:2016/08/28 書く


こんばんは、くいしんコークです。そう、mixiで日記を書いていた頃はこんな風に毎日挨拶をしていた。それはそれは本当にくだらなかった。その後僕は雑誌で文章を書くようになり、呼吸のように文章を書くことは少なくなった。

今、「ほぼ日刊」を掲げているこのブログは、本当に久しぶりに、人に見せる文章を毎日書いている状態だ。そもそも人に見せない文章も入れると、間違いなく365日文章を書いている。それはそんなに難しいことじゃない。ただ、常に何かを考えていて、それをMacBook Airにタイピングすれば、文章になる。WordPressに書けば、ブログになる。簡単だ。MacBook Airは毎日開いているんだから。身体がAppleのデバイスに支配されている感覚すらある。Appleの奴隷と言ってもいいかもしれない。たぶん土曜の夜に酒を飲んでいると、毎日更新が途絶えるだろう。「毎日更新だ!」と決めてしまうのは重荷すぎてやる気にならない。自分の文章が、、

い。

とか変なところで改行していたりすると、もうやりきれない気持ちになってしまう。今日もこのブログが、あなたが見ているどこかのデバイスでは、変な改行をしているんじゃないか。考えるだけで憂鬱だ。ハッピーターン1枚じゃあ気分があがらないほどに。さすがに誰も読みたくないだろうテーマを掲げてしまった。「改行について」なんていうブログが人に読まれているところを見たことがない。人に読まれる文章講座的なブログならあるかもしれない。それはそれで退屈だ。そんなに人に読まれるなら村上春樹になぜなっていないのか。

ウェブはデバイスによってまったく見え方が変わる。スマートフォン、タブレット登場以降はそれが顕著だ。ウェブだけの頃はまだよかった。「ここで改行されるだろう」という、だいたいの想像はつくからだ。それでもきついことではあるけど。グラフィックデザイナーや紙の世界に慣れ親しんでいた方にとっては、ウェブの登場は天地がひっくり返るような出来事だったはずだ。幸い僕は一応デジタルネイティブな世代だ。インターネットネイティブと言ったほうがいいかもしれない。小学校くらいで普通にインターネットと触れ合っていた。ただ、その間は電話が繋がらなかった。しかしそれでも、ソーシャルネイティブ、たぶん今の22歳より下くらいか、その世代とはまた全然感覚が違うだろう。若い人はこういうところに想像力を働かせることができるといい。若い人、って誰?

ほら、また改行だ。このブログでは、スマホファーストに、改行はふたつすることにしている。それでも文末が、、

か。

と表示されてしまうことはあるだろう。そんなことが雑誌でおきたら、編集長が怒鳴り散らしてもおかしくはない。ほぼ日の話をしよう。ほぼ日はPC時代は、27字詰めに統一されていた。時代は、というかPCの表示は今もそうだ。27字以内で確実に改行される。それに従って、僕のデスクトップには今も「27字詰め.docx」というファイルが置かれている。27字以内に改行したいからだ。本当はこのブログだってそうしたい。PCは27字以内に改行。スマホやタブレットは、いい塩梅で。そんな感じだ。

改行の話をまだ続けるのか? 続けよう。改行は重要だ。改行は呼吸のように。自然でなければ、読み手だって息がつまる。書き手は読み手のために存在している。いつだってそういう主従関係だ。本気で他人に自分の思いを伝えたかったら、このブログのようにだらだらと書いちゃあダメだ。無駄な単語を少しでも省き、徹底的に短くする。修行のように何度も何度も自分が書いた文章を読み返すしかない。推敲、というやつだ。

糸井重里のような天才コピーライターだって、そうやってどこまでも丁寧に文章を伝える術を常に考えている。そこにあるのは努力しかない。そこのウェブライター、君はどうだ? 紙屋の編集者がウェブにきたら……どうなる? ウェブのライティングのこだわりなど、紙のこだわりに比べたら、ハッピーターンの粉と本体くらい違う。そう、大した差はないってことだ。粉と本体あってこそのハッピーターンだ。ジョン・レノンがそんなことを言ってたと思うから、たぶん間違いない。君と僕は大差ないって。ここまで読んで「いや、これ、改行つうかほとんど段落の話じゃん」と思えた人は、なかなかいいセンスの持ち主だ。言葉は重要だ。僕らは言葉に生かさている。使い方を間違えば戦争にだってなる。でも、別にいい。改行と段落なんか大した差はない。ジョンが言ってた、信じればそれでいいんだ、と。

シンシア・レノン。ジョン・レノンのひとり目の妻だ。ジョンの妻はヨーコだけじゃない。


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